2021 March

 

 
 

昨年の緊急事態宣言の外出自粛以来、さまざまな整理が進みいよいよ膨大な写真のCD-ROMにとりかかる。フィルムからデジタルに切り替わった頃はまだ画素が低く粗いプリント、懐かしい画像を見始めると止まらないのはアルバムの整理と同じ。インデックスプリントと併せてファイリング、デジタルになってから既に20年近く経つことに驚く。

 

 

   
 
 

数々の締め切りに追われ飾ったお雛様を愛でることもなく3月3日の雛祭りの今日、ようやく雛あられを漆の菓子重に盛る。母の作品の中でも大好きな豆羽子板のお雛様、裏には手刺繍の桜の模様が美しい。「ゆっくり、丁寧にね」と母の声が聞こえて来そう。

 

 

   
 
 

コロナ禍になり早くも一年、毎月の伝票も紙からデータに代わり実際の伝票は激減。この一年のネット技術の進化と浸透に驚きつつ、いよいよ本当にペーパーレスの時代がやって来ることを実感する。

 

 

   
 
 

スキーシーズンも良いよ終わりに近ずきショップの店頭もセット販売が目立つ。いよいよスキーを始める人が一式揃えるにはグッドタイミング、ウエァやゴーグル、手袋に帽子と選ぶのも楽しくショッピングにお付き合い。ケーブルロックや携帯用ワックスなどゲレンデで必要なグッズもリストアップ。

 

 

 
 
幾つもの締め切りが同時に来るのもいつもの事、分散して来てくれればと思うのもいつもの事。リモートの進化で延々オンラインの打ち合わせが続き疲弊気味、一段落とも言えないままひとまず軽井沢へ。サロモンの試乗会を眺めつつひと滑り、頂上のかまくらから望む山の景色がいつになく嬉しい。

 

 

   
 
 

すっかり春めいて木々も芽吹きそうな午後、久しぶりにスキーのチューンナップ。コーヒーマグを片手にテラスに出ると風はもう春、爽やかな山の空気にオンライン生活をしばし忘れる。

 

 

 
 
今シーズンは年始早々に始まった緊急事態宣言のせいかスキー場はガラガラ、除雪業者の相次ぐ倒産で道の凍結も怖く行かれなかった他のスキー場。暖かい日が続きようやく雪解け、車でのアクセスも便利になる。窓からの壮大な景色と目の前に広がるパノラミックなゲレンデに感激、久しぶりにのびのび滑る

 

 

 
 

いつもは軽井沢の小さなスキー場で滑っているので、久しぶりに大ゲレンデに出るとさすがに本当のスキー気分。軽井沢では丸一日滑ることはないのでロッジでひと休み、熱いコーヒーが殊のほか美味しい。帰り道の雪と緑の芝が入り混じった景色に春を感じつつ、雪も解けてカーブの続く山道も安心。

 

 

 
 

私がパリに着いてすぐ、21歳の頃からお世話になって来た友人の突然の訃報、にわかには信じられない事実に呆然とする。この30年、常に見守って下さった優しいN氏の笑顔を思い出しあまりにも突然の出来事に悲しい気持ちにすらなれない・・・。出棺を待つ間、パリでご一緒した日々が走馬灯のように蘇る。

 

 

 
 

父の研究室ご出身の建築家、H教授の最終講義に伺う。講義を聴きながら子供の頃、我が家のアトリエで設計競技の模型などをお手伝いしたり、お絵かきや工作を見て頂いた懐かしい思い出が蘇る。温かなお人柄を感じる講義はあっという間でもう少し聴きたいと思うほど。どこぞの本社ビルかと思う豪華な校舎にもびっくり、外は暴風雨・・・。

 

 

 
 
 

再び納品作業に追われるアトリエ、検品を終えた作品が一堂に並ぶ光景はいつ見ても嬉しいもの。お客様の春の装いに少しでも華やぎを添える事が出来れば・・・。丁寧に梱包したネックレスたちを送り出す。

 

 

 
 

一雨ごとに暖かくなり桜の開花も真近、一足先に芳しい春の匂いを街に届けてくれる沈丁花。早咲きの桜や野の草たちも花をつけ始め、温かな日差しを浴びながら朝のランニング。もうすぐ始まる桜一色の季節が待ち遠しい。

 

 

 
 

初めてスキーに行ったのはおそらく2歳くらいの時、以来スキーは私の生涯スポーツになっている。シーズン中は殆ど東京に居なかった学生時代、春になると一抹の寂しさを感じたもの。初心者の主人にレンタルのスキーを選んだり、久しぶりのコーチ気分も楽しく壮大な雪景色が嬉しい。

 

 

 
 
初めてのスキーには最高のお天気に恵まれ、先週降った雪がまだ積もる山道をのんびり下る。延々と続くオンラインで疲れた目にも嬉しい山の景色、東京に着いてもまだ夕焼け、日帰りで楽しめるスキーは充実した一日の実感。

 

 

 
 

殆どの打ち合わせがオンラインになり、友人とも画面で繋がれるのは面白くテクノロジーの進歩に驚くばかり。それでも「手紙」と言う素敵な習慣は忘れたくないもの、内容に合わせたカードや便箋を選ぶのも楽しく、オンラインとは違う繋がりを大切にしたい。

 

 

 
 
 

延々と画面に向かい打ち合わせをこなす日々、友人とも画面上で会える「ニューノーマル」も悪くないと思う今日この頃。移動もなく日常のシーンはアトリエと事務所だけ、デスクトップやラップトップ、iPadが並ぶテーブだけ。最近の写真を額装したりポストカードを作ったり、PC以外の作業が唯一の気分転換。

 

 

 
 

デスクの前で固まった人形のような日々が続くと山の空気は殊の外清々しく、ゲレンデの広大な景観に癒される。大きく動く雲の流れと光るように眩しいピストが万華鏡のように廻る景色、風を切って滑る爽快感にすっかり元気を取り戻す。

 

 

 
 
今年は3月22日と異例に早い東京の桜の満開、我が家の近くの桜は川面からの冷気のせいかいつも数日遅れ。今年初めての桜見の朝、快晴の青空に五分咲きの桜が眩しい。

 

 

 
 

昨年来すっかりルーティンになった「毎月の資料整理」・・・、30年分の資料を整理するのは並大抵のことでは無かったけれど、整理するだけでも大変な日々を送って来たと思うと我ながら驚く。夢のようなシチリアの旅、アルバムを作りつつコロナの終息を願わずにはいられない。

 

 

 
 

この季節の朝のお楽しみ、桜を見ながらコーヒーを片手に川沿いの道を歩く。川面に架かる桜の枝と舞い落ちる薄紅色の花びらが群青の水面に美しく映る。薄曇りの早朝、青空とはまた違う風情のある日本画のような光景が続く。

 

 

 
 

昨年の緊急事態宣言の時に見つけた我が家の近くのジャングル・・・、一見普通の公園の裏にとんでもない樹齢の巨木が険しい斜面にどっしりと根を張っている。生い茂る鬱蒼とした緑と乾いた土の色、「アンリルソーの森」と名付けて朝の探検を楽しむ。

 

 

 
 
 

今年は桜の満開から晴天が続き、久しぶりに毎朝美しい桜を堪能した。昨年の緊急事態宣言の時に始めた朝のランニングとバドミントン、今年は満開の桜の下、爽やかな汗を流す。コーヒーを片手に遊歩道を歩きベンチでひと休み、早朝の清々しい空気に再生される想い。

 

 

 
 

オンラインの打ち合わせは終わったら移動もなくただ画面をOFFにするだけ、ひたすらPCの前で一日が終わることも珍しくない。手紙を書く時間、ポートフォリオを作る時間と仕事の配分でメリハリをつけるしかなく、それでも一日中事務所に居ることに変わりはない・・・。

 

 

 
 
 

満開も過ぎてそろそろ桜も散り始める週末、従妹たちと久しぶりにお墓参り。松林の濃い緑をバックに桜の薄紅色が映える道を歩きつつお喋りも楽しい。芳しい珈琲に思い出話は尽きず亡き母や叔母を偲ぶ静かな時間、こんな時間を大切にしたいもの。

 

 

 
 

朝の桜見もそろそろ終わり、薄紅色の桜と新芽の緑が入り混じり鮮やかな新緑へと変わる。朝ごはん替わりのお弁当を切り株に座って・・・、ピーターラビットのような長閑な時間。遊歩道にも桜の絨毯、春を通り越して初夏のような陽気に桜も驚いているはず。

 

 

   
 
 

パリに着いたばかり、まだ21歳だった頃からの長いお付き合いの友人が亡くなりお線香を上げに伺う。まだモード業界の右も左もわからない私を優しく導いて下さり、パリコレの舞台裏やデザイナーのご自宅にご一緒したたくさんの思い出が蘇る。美しいお花に溢れた祭壇に在りし日の華やかでダンディーなお姿が重なる。

 

 

 
 
 

コロナの影響ですっかり足が遠のいていた映画館、久しぶりにフランス映画を観る。テーマパークのようなシネコンも楽しいけれど単館のマニアックな映画館も味わい深い。その中でも普通のマンションの一室?と思う様な下高井戸シネマはその不思議なロケーションに驚く。

 

 

 

     
 
 
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